たとえ風になって帰って来てもきっと大丈夫

aiko の 7枚目のアルバム「彼女」初回盤を発売日前日の 8月22日(火)に買いました。

今回も昨年のアルバムと同じ場所に隠しメッセージなわけですが、袋とじじゃなくて公共料金の口座振替のお知らせのハガキのようにめくるんだけど、下に矢印とか書いておくと親切じゃないかな。メッセージの内容は、2ちゃんねる風に言えば「はずい」まで読んだ。「ほなに」だったかな。ホコリとか入るのが嫌なので何度も開けたくはない。

一通り聴いてみて、まずは「深海冷蔵庫」。これは面白い。冷蔵庫の中は冷たく外側は暖かい。部屋の床の冷たさ、冷蔵庫の音、中の氷、雨なども織り交ぜつつ、たぶん深夜に暗い海底を想像する。それでいて技巧のみに堕することなくうまく出来上がっている。俺も昔は宇多田ヒカルを聴いていたが、「COLORS」という曲を聴いてこれは理勝ちすぎていてつまんないな、と感じてそれ以降聴かなくなってしまった。

「キスする前に」 – なんでそんなに大急ぎなの? 詞の内容じゃなくて、スピード感のある曲です。

これまでは歌詞を文字で読まずにできるだけ耳で聴き取るだけで理解するようにしていたが、今回は聴きながら割と早い段階で歌詞に目を通した。上記の 2曲は歌詞を読まずに聴いて感じた印象。以下は歌詞を読んでからの印象。

「スター」は事前にシングルで聴いていたが、ストーリー仕立ての詞が多いこのアルバムの中に「スター」を置くと一つだけ異彩を放つ。アルバムの中でこそ光る曲なんだな。もっとも事前に聴いていたからこの曲のイントロが流れてくると反応するわけで、シングルを買ってなかったら違う印象を持ったかもしれない。歌詞全部覚えてしまうほど聴き込んだら、以前のような違和感はなくなった。

「恋ひ明かす」 – これは「HEY!HEY!HEY!」で語っていた aiko の夢の中に出てくる梨元勝さんのことですか?

「瞳」 – これは昨年のアルバムの「青い光」と同じ商品の TVCM で使われていたので「青い光」の続編ととらえていいだろう。「青い光」については昨年 8月に「幼い子(特に娘)を想う父親の気持ち」とも解釈できる、と書いたがこの「瞳」はまさしくそういう内容の曲。父親に限定されず。こういう恋愛と直接関係のない曲がもう少しあるとうれしいんだけど、作るかどうかは本人が決めることなので無理に作ってくれとは言わない。

あとは「夏」「唇」(くちびる)「光」「赤」などの単語が複数の曲で出てくるので、これらのキーワードがそれぞれの曲でどのように使われているかを確かめながら聴くのも一興だろう。

一つだけ欲を言えば「花火」「カブトムシ」のような、勢いに任せて作ってしまったような素朴な曲がまた聴きたいな。「雲は白リンゴは赤」と 7年前の「花火」を比較すると、巧くなりすぎたかな、という感じはするが、歳相応とも思える。「カブトムシ」は24歳で歌った唄、「スター」は30歳の唄。

一年遅れではあるが「キラキラ」の 2番を聴いてちょっと驚いた。そんな歌詞だったのか…。一人の女性にここまで愛されたら、たとえ万が一これから日本が戦争に突入して召集令状が来て戦地に赴くことになっても、覚悟できると思う。もちろん自らすすんで死ぬわけじゃないよ。生きて帰って来るのが最善に決まってる。先の大戦でもそうだったと思う。多くの人が故郷に家族を残して出征したはずだし。別に六十数年前を想像しなくても、現在でも航空自衛隊はイラクに派遣されているし、韓国では男子に兵役の義務がある。それからこの曲はいつ帰るかわからない彼を待ちわびるというだけでなく、待っている側が余命わずかという解釈もできる。「明日は来るのかな?」は彼が来るのだろうかという意味と、自分自身に明日はやって来るのだろうかという意味にもとれる。

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