OM-1 は追憶の彼方へ

昨年2007年 7月、マクロと中望遠〜望遠での撮影を中心にとコンパクトデジカメを選んだのだが、背面の液晶モニタだと日中の明るい日差しの下ではフォーカスも構図も確認しにくい。特に中望遠〜望遠域でのマクロ撮影が困難である。やはりあの時リコー Caplio R5J にしとけば良かったか。AF ターゲット移動機能があるのでフォーカス合わせは楽になったろうし。いや μ780 を選んだ最大の理由は「顔検出逆光補正機能」というダイナミックレンジ拡大機能であって、あの頃検討した他のコンパクト機で同様の機能があるものはなかった。ソニーも同じ技術を採用しているがそれはデジタル一眼レフ αシリーズの「Dレンジオプティマイザー アドバンス」であり、Cyber-shot の「Dレンジオプティマイザー」ではない。

数年後に買うデジタル一眼レフまでのつなぎとしてコンパクトデジカメを買ったのだが、銀塩一眼レフを中古で買ってもいいかもしれない。現在はデジタル一眼レフの代替として、将来はバックアップとして並行使用するのもいいだろう。ということでまずはずっと前から憧れだったオリンパスの OM システムを検討してみた。

OM を選ぶ理由は外観の美しさや小型軽量だけでなく、シャッター速度ダイヤルがレンズマウント基部にあるという操作性である。光学ファインダーを覗きながら絞りもシャッター速度も左手で操作できる。これなら絞り優先 AE のない OM-1 でも絞り優先・シャッター速度優先的な撮り方をしやすいと思う。所有している BESSA R3A が電子制御シャッターで、これは電池が切れたり電気系統が故障したりするとシャッターを切れなくなってしまうから、電子制御シャッターの OM-2 よりも機械式シャッターの OM-1 にしたい。

ただ BESSA R3A を構えてみると、レンジファインダーではあるけれども、ボディ右肩にあるシャッター速度ダイヤルを右手人差し指で回すというのも特に不便を感じない。ボディを左手の手のひらの上に乗せてレンズの重みも左手で支え、右手にはあまり力を入れず右手人差し指はシャッターボタンの上あたり、シャッター速度ダイヤルは向こう側から回す。なら OM じゃなくてもニコンやペンタックスでもいいのか。こういう操作は右手側の前面にグリップという名の突起部のないカメラだからできるわけで、だから私は BESSA R3A や多くの銀塩 MF 一眼レフを前提として同様にグリップのない、または小さいオリンパス E-410 / E-420 に注目してきたのだが、この 2機種において向こう側から回せる位置にあるのは「P A S M」などを変更するモードダイヤルである。モードダイヤルとコントロールダイヤルの位置を入れ換えてはどうか。それからもしも可能なら、OM システムのシャッター速度ダイヤルのように、レンズマウント基部にもう一つコントロールダイヤルがあるといいのだが。E-3 ボディ背面やグリップ部に埋め込まれているような形状のものでいいから。

それでもまずは OM-1 ということで、レンズはどうするか。マクロと中望遠〜望遠なので OM ズイコーマクロ 50mm F3.5 と 100mm F2 を考えていたのだが、実は最近、マクロ撮影にあまり関心がなくなった。絞り優先 AE のないコンパクトデジカメでばかり撮っているせいで飽きたのかもしれない。マクロについてはまた後で改めて書くけれども、ともかく関心がなくなった。100mm F2 は「OLYMPUS Passion for Best」というサイトの Episode 19 で名レンズとして紹介されていたからである。

そして今度は広角もいいんじゃないかと思うようになった。これまで広角は銀塩レンジファインダーで、と考えてきたが、きっかけはオリンパスが年内発売を発表した ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 である。

超小型・軽量設計を実現した超広角ズームレンズ「ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6」を発売 (オリンパス、2008年 5月13日※2008年 9月18日更新)

広角こそフォーサーズなのではないか? デジタル一眼レフでライブビューで撮ればパララックスなしで視野率 100% なので意図しないものが写り込んでしまう心配もない。このレンズは「ハイスピードイメージャAF」非対応(追記参照)のようだが被写界深度が深いので11点測距など不要。画角が 18-36mm 相当ならテレ端でもシャッター速度 1/40 秒まで遅くできる。両手でしっかり構えて撮れば手ブレしないだろう。マクロに関心がなくなった代わりに広角も一眼で、となったので OM システムの広角レンズも考えてみた。先の「Passion for Best」にあったズイコー 21mm F2 もいいが、28mm F3.5 くらいでもいいかもしれない。

ということでボディは OM-1、レンズはズイコー 100mm F2 と 28mm F3.5 ということにとりあえずなったのだが、ズイコー 100mm F2 とあえてハードルを高くしているのは、ニコンやペンタックスのボディでもなんとかなるだろうというのと、結局フォーサーズの代替もしくはバックアップでしかないのでどうしても必要ではないからである。もっとも OM-1 と OM ズイコー 100mm F2、マクロ 50mm F3.5、28mm F3.5 の 3本が揃えばフォーサーズ機が不要になってしまうのであるが。

ニコンとペンタックスを挙げたのは、コシナが現行製品としてカールツァイス ZF、ZK レンズとフォクトレンダー SL II レンズを出しているからである。だがツァイスレンズは一様に高価で大きくて重い。中望遠の Planar T* 1.4/85 もそうだし、最短撮影距離 1.0m と少し遠い。OM ズイコー 100mm F2 は最短 0.7m である。これも 500g と少し重いが OM-1 のボディとほぼ同じ重量なのでバランス的にはなんとか許容範囲だと思う。コシナのツァイスレンズで自分の関心のある焦点距離で、なんとか手の届く価格で重すぎないのは Distagon T* 2.8/25 だけである。あとは NOKTON 58mm F1.4 SL II のみ。中望遠がない。となると主に中古でニコンやペンタックスのレンズを探すしかないのか。

ここまで考えて、本当に OM-1 が必要か、OM-1 でいいのか?となると、どうしても必要というわけじゃないし、OM じゃなくても例えばニコン New FM2 やペンタックス MX にニコンやペンタックスのレンズでもいいような気がしてくるのである。OM-1 は視野率 97%・倍率 0.92倍の光学ファインダーを除けば1972年の技術、やっぱりどちらかというと新しい技術で作られたカメラの方が安心できる。それに古いレンズの経年劣化、コーティングの剥がれや変色などはどうにもならないので状態のいいものを探すしかない。カビなど論外。レンズはできるだけ新しい方がいい。そんな手間と時間をかけて OM レンズを探すよりも、コシナがペンタックス K マウントかニコン F マウントの機械式シャッターの銀塩 MF 一眼レフを作ってくれるまで待つことにする。

富士フイルムがレンズ固定式の中判フィルムカメラ GF670 を開発中だそうだが、それよりコシナからの OEM 供給でいいから FUJIFILM ブランドの銀塩 135 判 MF 一眼レフを出してくれないだろうか。富士フイルムにはフィルムカメラを販売する大義名分がある。

ニコン FM10 やケンコーの KF シリーズでは満足できないが、F6 や EOS-1V は手が届かない、AF より MF でじっくり撮りたい、という人のための銀塩一眼レフの現行製品がないのである。京セラとコニカミノルタはカメラ事業から撤退した。ニコンとキヤノンは作る気ない。ペンタックスは作れない。オリンパスは長野県の辰野町に OM システムの頃からの生産拠点が残っているけれども、リコーと同じく銀塩カメラ市場には二度と戻って来ないであろう。その点ではオリンパスに絶望している。

追記: 9月27日

ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 は「ハイスピードイメージャAF」(ライブビュー撮影時のコントラスト AF)対応となったようだ。このレンズは長野県の辰野事業場で生産されるという。

ちなみに富士フイルムの GF670 はコシナとの共同開発だそうで、日本国内では FUJIFILM GF670、海外では Voigtländer BESSA III 667 という名称で販売されるという。レンズ名は国内モデルは FUJINON、海外モデルは HELIAR、どちらも 80mm F3.5。

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