鳴かぬなら 蛙飛び込む 法隆寺

私の実家は北海道の田舎で、5月・6月になるとさまざまな野鳥の鳴き声が聞こえる。3月末あたりから早朝には鳥の鳴き声が聞こえるようになり、ああやっと長い冬が終わって春が来たんだ、と実感する瞬間である。残念ながら野鳥の種類や生態には詳しくないが、これを録音しておかない手はないだろう。田舎育ちだから気付かなかったが、都会の人からすれば非常に贅沢な環境で、貴重な音を日常的に聞いてきたわけである。ということでリニア PCM レコーダーやリニア PCM で録音できる IC レコーダーを検討してみた。

とりあえずメーカーは三洋電機、オリンパス、ソニーの 3社に絞って、最初に候補にしたのは三洋電機 ICR-PS603RM であった。

業界初「4マイクシステム」搭載のリニアPCMレコーダー 簡単高音質録音&メモリー拡張性に優れたフラッグシップモデル (三洋電機、2008年11月11日)

ただこの製品、性能面ではオリンパス Voice-Trek DS-750 とほぼ同等と思われるのに、実売価格は高いようである。

高音質な録音性能を更に向上させたICレコーダー「Voice-Trek DS-750/DS-700」発売 (オリンパス、2009年 8月19日)

三洋電機は次の新製品が発表されるまで保留とする。

リニア PCM レコーダーならオリンパス LS-11 かソニー PCM-M10 か。

原音に近い録音が可能なリニアPCMレコーダー「Linear PCM Recorder LS-11」発売 (オリンパス、2009年 8月19日)

CDを超える高音質録音が手軽に楽しめる、手のひらサイズのリニアPCMレコーダー (ソニー、2009年 9月28日)

ソニーの製品はプレスリリースに「音楽専用録音機」という言葉が何度も出て来るので、野鳥の鳴き声など自然音の野外録音は想定してないと思われる。

ということで IC レコーダーならオリンパス Voice-Trek DS-750、リニア PCM レコーダーならオリンパス LS-11 と、どちらにしてもオリンパスの製品となってしまった。実際に購入するとすれば来年春なのでそれまでしばらく様子を見る。10月末にもなると野鳥の鳴き声はほとんど聞こえなくなってしまった。探せば見つかるのかもしれないが。

ところでデジタルカメラの話題で、超望遠レンズでの野鳥撮影には関心がない、だから一眼レフは不要でマイクロフォーサーズで十分、と以前書いたが、今でもその考えは変わらない。野生動物はそれぞれが自ら知覚し形成した世界の中だけで生活しているので、その領域を別世界に棲む(別の世界観を持っている)我々人間が覗き見るのは憚られる、となんとなく思っている。プライバシーの侵害というか。研究者ならともかく。野生動物の生活領域を侵食しない範囲で、キタキツネが喧嘩している鳴き声とか、雨が降る前に鳴き出すカエルとか、聞こえてくる音だけを聞く。野山に出かけてバードウォッチングしたいという気には今のところならない。

オリンパス リニアPCMレコーダー LS-10 モニタレビュー (オリンパスイメージング)

『野鳥』録音テクニック (オリンパスイメージング)

リニアPCMライフ (オリンパスイメージング)

オリンパスイメージングの写真投稿サイト FotoPus の中にオトパスというのがある(追記参照)。写真 + 音というのはいろんな可能性が考えられる。例えば子供の運動会をたいていの親はビデオカメラで記録するが、音声 + 写真数十枚というのもありじゃないか。写真を時系列順に並べてスライドショーにして、記録した音声を BGM として流すとか。静止画スライドショーと音声をくっつけて Flash ムービーとかにしたら面白いかもしれない。そういう紙芝居風コンテンツをソフトウェアで作るとして、静止画のサイズはどのくらいがいいか、それをデジタルフォトフレームで再生できるのか、といったところをクリアしなければならないが。記録するのは子供の日常でもいいが、その子供が大人になった時、自分の幼少の頃を動画で見るのではなく、動画の「生々しさ」を排除した写真 + 音声だけで昔を思い出したり想像したりする方が、想像力を刺激されて、自分にとって好都合なイメージだけを喚起されるのではないだろうか。過去の記憶なんてのは現在の自分のためにあるものである。都合の悪い事はどんどん忘れて、現在の自分にとって都合のいい記憶だけを集めて組み立て直せば良い。忘れたところで自分以外の身内や友達はしっかり覚えているものだし。

さて、最後まで後回しになってしまったが、リニア PCM レコーダーが必要か、それともリニア PCM 記録できる IC レコーダーで間に合わせるか。音楽 CD を作成して聴くのであればサンプリング周波数 44.1kHz、量子化ビットレート 16bit でも間に合う。48kHz/16bit は DAT や DVD ビデオと同等の音質である。リニア PCM レコーダーで 96kHz/24bit で記録したとして、その豊富な音データを再現できる再生環境を用意できるのか。オーディオ機器に詳しくないのでわからない。アンプやスピーカーなどにこだわったこともない。やはり 96kHz/24bit は音楽録音する人のための性能だろう。とすると IC レコーダーになるが、それでも音楽 CD を作成したとして、それを室内で聴いている自分の姿をイメージできない。都会の真ん中の部屋の中で自然界の音を、音楽を聴くようにスピーカーやヘッドホンで聴くのだろうか。何だか寂しげな感じがする。これが最大のネックである。

追記: 12月24日

「写真と音で楽しむオトパス」のコンテンツは下記に移動しました。
鉄道ギャラリー http://fotopus.com/train/mohka_sl.html
屋久島ギャラリー http://fotopus.com/travel/yakushima.html

どうやらオリンパスイメージングもユーザーも、写真 + 音声という形態のコンテンツに可能性を感じていないらしい。

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